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2024/11/21

無題

親ブログを引越しました。
http://mandarinnote.hotcom-cafe.com/
今後ともどうぞよろしくお願いします。

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2012/06/15 その他 Comment(0)

非法智慧 张之路


2001年《非法智慧》荣获第五届宋庆龄儿童文学奖、第五届全国优秀儿童文学奖、全国优秀少年儿童读物一等奖。 2004年《非法智慧》改编的电影《危险智能》(电影2003年摄制)荣获第十二届童牛奖优秀故事片奖、第十四届开罗国际儿童电影节国际儿童评委奖。

高校生が主人公のSFサスペンス小説。ヤングアダルトジャンルといったところでしょうか。


コンピュータと人間の交配種を作ろうとしている科学者のもとに謎の人物が現れ、研究資金の提供を申し出る。
5年後、場面は変わって、主人公は憧れの有名進学校に入学した桑薇という女の子。1年前に偶然出会った素敵な男の子に再会したはいいけれど、なぜか彼は1年前とはまるで別人になっていた…

展開のテンポが速く、最後までぐいぐい読みました。
科学的理論的には、あまり追求しない方がいい部分はあるのですが、もともとSFとはそういうものだと思っているので、あまり気になりませんでした。

ひとつ前に読んだのよりは、物語全体の整合性が取れていて、おもしろかったです。

2011/09/26 本の紹介--子供の本 Trackback() Comment(0)

寻找母亲 申京淑

엄마를 부탁해(オンマをお願い)、英語版で読んだのですが、ちゃんと理解できているか確かめたくて中国語版を読みました。

寻找母亲


日本語版は集英社文庫から9/16発売で780円。

(英語版を読んでの感想)
いやー、噂どおり、ぐいぐいきました…泣きました…
ネタバレにならないように書くのは難しいのですが、娘としての自分・母親としての自分・妻としての自分が、登場人物と呼応して、胸の中はごうごうたる嵐です。

1・2章の全文がこちらで読めます。ぜひ読んでみてください!

2011/09/12 本の紹介--小説 Trackback() Comment(0)

苏克和小感冒的非常夏天 黄春华


苏克和小感冒的非常夏天 黄春华

冰心奖获奖作家书系というシリーズものの児童小説。
裏表紙に巴金や韓素音のひとことが載っていたので、てっきりこの作品に対する推薦文だろうと思っていましたが、よく読んでみたら賞の創設をした冰心さんへの賛辞でした…

中国アマゾンのカテゴライズでは、7-10歳用ジャンルに入っています。
「小探偵」というあだなの利発な父子家庭の男の子(父親はタクシー運転手)と、くしゃみばかりしているので「小感冒」というあだながついている、これまた父子家庭の元気でかわいい女の子(父親は大金持ちの会社経営者)の二人が主人公です。

ある日、男の子の父親が麻薬取引のいざこざに巻き込まれ、失踪します。父親には麻薬密売の容疑がかかり、刑事が二人家の前に張り込んでいるなか、男の子は持ち前の推理力で、父親を助けようと行動を起こしますが…

話自体はおもしろいので、どんどん読み進めてしまうのですが、最後4分の1くらいにどうも納得行きません。日本だったらこんな放り出すような終わり方、ありえないだろうなーと思います。こんなバッドエンドを読んだあと、中国の7-10歳は何を思うのでありましょう…

大人向けのフィクションでもまあまあよくあることではありますが、中国の児童小説にも、物語の決着のつけ方に違和感があるものが多いです。

…とまあ、文化の違いを楽しめる一冊ではありました。

ストーリーはさておき、小学生の会話の中に「叶公好龙嘛」などの成語や、「俗话说~」などがもりもり出てきて、とてもじゃないけどまだまだ私はそこまで駆使できるレベルにないことをあらためて感じて衝撃を受けました。
語彙的には、私の中国語は賢い小学生以下だということなのでした。

2011/09/08 本の紹介--子供の本 Trackback() Comment(0)

离 苏德


『离』 苏德

推薦文に、张悦然が「她也是难得的做了丰感情感叙述却不煽情的作者。」と寄せているのですが、私も同感。
ドラマチックで悲劇的な生い立ちを背負った主人公というのは、時代や世代を問わず「あるある」な物語設定ですが、そこを大げさにアピールしない、静かな文章がとてもいいです。

石庙向导という名のバーに集う人々。国籍や世代を超えて、そこにいる誰もが孤独や哀しみを心に秘めつつ、ゆるやかにつながっている。語り手の兰、彼女と同じように、店にふらりとやってきて長逗留をはじめた赤いブーツの曼底、彼女の手紙に隠された謎。兰自身がとらわれている過去。じわりじわりと話が進み、最後に「ああ…」と、それぞれの謎が読者に静かに示される。

石庙向导に似たバーに足を運んだ経験がある旅行者は少なくないでしょう。旅の目的地を見失った人々、どこへも行けない人々、お酒と場所の力を借りて一時的な楽しみに没頭する人たち。退廃的で、それなのにどこかあたたかい。「知っている場所だ」と強く感じました。そこに集う物語の中の誰もがとても近しく思えました。

結末は読者にゆだねられています。私はそこに希望を見ましたが、読む人それぞれに違うエンディングがありそうです。


著者の苏德は、先日東アジア文学フォーラムのメンバーとして来日しました。若手の作家として、インタビューなど発言の機会も多かったようです。シンポジウムの終了後に声をかけたところ、気さくに応じてくれました。
おしゃれなのに気取りのない、素敵な女性でした。
持参したこの『离』にサインもしてもらって、嬉しい一日でした。

エマーソンの夜
エマーソンの夜
このフォーラム参加者の自選作品集が刊行されています。各作品が分冊となっていて、興味のある作品から1作ずつ購入できるという斬新なシステムです。
苏德の「エマーソンの夜」、まず中国語の原作《威马逊之夜》から読んでみました。
台風の夜。風と雨が次第に強くなる窓の外とは対照的に、ひそやかに語る女と耳を傾ける相手。朗読される手紙、次第に明らかになっていく過去。

手紙が物語の重要な鍵となっているところ、最後に謎が明かされ、あああれはそういうことだったのかとハッとさせられるところが、『离』との共通点です。
風雨の音、音楽、体温、肌と肌のふれあい、五感を総動員させてじっくりと読みたくなる、映画のような小説でした。



2010/12/24 その他 Trackback() Comment(0)

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